インドとイスラエル、16件の覚書に署名し関係を「特別戦略的パートナーシップ」へ格上げ
インドとイスラエルは木曜日、ナレンドラ・モディ首相の2日間の公式訪問中に16件の覚書に署名し、両国関係を正式に「特別戦略的パートナーシップ」へと格上げしました。
両首脳の立ち会いの下で交わされたこれらの協定群は、人工知能や農業、サイバーセキュリティ、フィンテック、労働者移動、教育、漁業、文化交流といった幅広い分野を網羅しており、官民の実務協力と人的交流を同時に強化する包括的な枠組みを明確に打ち出しました。
中でも注目されたのは、NPCI International(NIPL)とイスラエルのMASAVとの間で取り交わされた、インドの統一決済インターフェース(UPI)を用いた国境を越えた送金の実現を目指す覚書であり、デジタル決済の国際的な連携を推進する試金石として位置付けられています。
農業分野では、Indian Council of Agricultural Research(ICAR)とイスラエルのMASHAVの下にIndia-Israel Innovation Centre for Agriculture(IINCA)が設立されることが定められ、精密農業や衛星を活用した灌漑、高度な機械化、統合的病害虫管理、遺伝資源の交換、収穫後ソリューション、能力構築といった次世代技術に重点を置いた協力が進められる見通しです。
漁業・水産養殖分野のMoUは、先進的な養殖技術や疾病管理、海洋養殖、海藻栽培、研究開発、貿易、トレーニング、卓越センターの設置などを通じて持続可能で技術主導のシステムを推進することを目的としており、食料安全保障や輸出振興への寄与が期待されます。
労働者移動に関しては、商業・サービス、製造、レストラン部門を対象とする3件の実施プロトコルが署名され、イスラエルにおける規制されたインド人労働者の採用を可能にするとともに、今後5年間で最大5万人の受け入れ枠が設けられることが合意に盛り込まれました。
サイバー面では、国内にIndo-Israel Cyber Centre of Excellenceを設立する意向表明書が交わされ、新興技術やデジタル・レジリエンスのベストプラクティスを共有する枠組みづくりが進められる一方、IFSCAとイスラエル証券庁(ISA)によるフィンテックやレグテック分野での協力、商業仲裁や学術交流に関する複数の合意も盛り込まれ、法務・金融・教育の連携強化が図られました。
さらに両国は、科学技術合同委員会の閣僚レベルへの格上げや国家安全保障担当補佐官主導の重要かつ新興技術に関するイニシアティブ、農業研究における共同フェローシップ20件やインド・イスラエル学術協力フォーラムの設立、インド・イスラエル議会友好グループの創設など、制度的な協力基盤の強化に踏み込みました。
第4回インド・イスラエルCEOフォーラムの報告書は、2025年11月に予定するイスラエルでの会合後に提示され、産業動向に沿った政策調整と官民協力の強化に関する提言を行う見通しです。
今回の訪問は、2月25日のクネセトでの演説やヤド・ヴァシェム訪問を含む日程のもと、両首脳によって非常に生産的であり、戦略的・技術的・経済的協力を深化させることを目的としたものだと説明されており、今後の実務連携が具体化するかどうかが注目されます。