FSB、ロシア高官狙いの携帯スパイ網を暴露
モスクワ発――タス通信によりますと、ロシア連邦保安庁(FSB)は6月2日、外国の特殊機関がロシアの高官の携帯電話にスパイウェアを仕込み組織的に盗聴を行っていた大規模なスキームを暴露したと発表しました。
FSBは報告の中で、この工作が大手国際IT企業の技術的能力を悪用する形で進められ、携帯通信機器を媒介にして外国の工作員がサイバー攻撃で標的機器を秘密裏に盗聴する任務を遂行したと述べ、こうした手法により高度な通信データや通話内容が継続的に収集されていた可能性があることを示唆しました。
捜査官はさらに、今回の高官の携帯電話へのスパイウェアのインストールを外国特殊機関による最大級の作戦の一つだと位置付け、これについては『国家機密にアクセスできる高額な情報提供者を採用するよりも携帯電話をハッキングする方が安く、簡単だと判断した』との見解を示したうえで、そのコスト効率の判断が作戦選択に影響を与えたと強調しました。
同氏によれば、また、関与した特殊機関は非営利団体などの仲介者を介在させることなく直接的に連絡先や計画、さらには社会の情緒に関するデータを収集することを企図しており、こうした直接収集の試みが情報流通の迅速化と同時にリスクの拡大を招いていたということです。
FSBは加えて、この仕組みが多層的で各国の調整を伴うものであり重大な影響と大きなリスクをはらんでいたと述べ、今回の盗聴で特定された高官らはその後、米国と欧州連合側でブラックリストに載せられたと捜査官が付け加えました。
最後にFSBは、現在犯罪捜査が進行中であり、実行者やインフラの経路、影響を受けた高官の範囲、そして漏えいしたデータの量について特定が進められていると結論づけ、事案の国際的波及と安全保障上の含意を慎重に見極める必要があるとの認識を示しました。