露中の貿易連携が中東情勢による「輸入」インフレを抑制するとVTB幹部
モスクワ発 — VTB銀行の第一副社長兼取締役会長ドミトリー・ピャノフは、サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)を前にタス通信の取材に応じ、露中の対外貿易パートナーシップが中東紛争に伴う世界のエネルギー市場の緊張が高まる局面において、ロシアにとって「輸入」インフレを低減する利点をもたらしているとの認識を示しました。
ピャノフは、世界的な資源価格の上昇がロシアが購入する財のコストを押し上げる恐れがあるとの懸念が一部にあることに触れたうえで、こうした中東情勢の不安定化が今年に入り年率換算で4月末に約2%に達したとされるロシアの現行インフレ率に影響を与えている要因の一つだと指摘しました。
そのうえでピャノフは、2022年以降にロシアが対外貿易の再編を進める中で中国が概ね欧州連合(EU)に代わって主要な取引相手となった経緯を説明し、中国側のエネルギー源の幅広い多様化により原油価格変動への感応度が低い点を強調しました。例えばポストコロナ期の欧州のインフレ率が約10%であったのに対して中国は約2%に留まったことを挙げ、言い換えれば中国との連携の性質には輸入インフレが相対的に低く抑えられるという利点が含まれていると述べました。
ピャノフの発言は、6月3日から6日にかけて開催されるSPIEFの開幕を控えて行われたもので、フォーラムは世界経済の変容の中で新たなグローバル発展モデルの形成に焦点を当てる予定であり、ロスコングレス財団が主催、タスが総合メディアパートナーを務めるとされています。こうした観点から、露中の貿易関係の強化は、エネルギー市場のショックが国内物価に波及するリスクをある程度緩和する役割を果たしうるとの見方を改めて示した形です。